【2020年版】テイデ国立公園の高山植物 開花状況

今年も、みごとな花風景です。

 

5月は日本からのお客様が増える季節。 でも、今年は残念ながら、皆さん旅行はキャンセルーーー。

数年がかりの計画だった方もいましたが、今年ばかりは仕方がありません!!
せめて写真でお届けしたく、今年の様子をレポートします。


黄色や紫の花(アブラナ科)がまず最初に咲き、春の訪れを知らせてくれます


カナリア諸島の名物 テイデ国立公園の高山植物

5月は島の特別な季節です。   平均標高が2,200mのテイデ国立公園では、4月末から6月始めにかけて花が咲きます。

ほとんどの植物が、ここだけにしか育たない、固有植物です。

テイデのマーガレット(島の固有種Margaza)の白と黄色がまぶしい

いつもは岩ばかりの国立公園が色づいて、とっても華やかです。
お花に興味がない方も、いつの間にか満面の笑顔。 気がついたらたくさん写真を撮っていた~なんていう季節です。

マツムシソウの一種。こんもりピンクの花はいたるところに。



【2020年の開花状況】

・4月に気温が下がり、開花は少しゆっくり目でした。
・5月末でも、国立公園の北側にはまだこれから咲くつぼみがありました。
・花の量はそれほど多い年ではありません。



Tabonal Negro展望台 / 毎年ここではたくさんのお花が見れます

1番人気は、上の写真のタヒナステ・ロホ(Tajinaste Rojo)という赤いお花です。 ムラサキ科のエキウムのお花。

自然の状態で見れるのは、このテイデ国立公園だけ。 色も形もユニークで、みんながこれを目的に国立公園に行きます。
近くから見てもおもしろい こんなに細かくお花がついています
花ごとに背丈や咲き方がちがい、色々な場所で咲いています。 広い国立公園内で花探しをするのも、楽しみのひとつです。

何本もにょきにょき並ぶところも。


道路や展望台の近くでも咲くので、本格ハイキングは不要。普通の観光で楽しめます。

今の国立公園 今年は、観光客はほぼゼロ(3月から飛行機がほとんど飛んでいません)。 地元の人も少なくて、とても静かです。 その分、ゆっくり自然と向き合え、ぜいたくな時間を過ごすことができました。 パラドールホテルやロープウェイは、まだお休みです。 6月第2週目の今は、花はほぼ咲き終わりました。 種をつけ、この先の子孫へ命をつなぐ時間です。


ここでは紹介していないお花も、まだまだ色々なものが咲きます。


在住16年で、こんなにお花が待ち遠しかったのは初めてです。


3月半ばに、スペインはコロナウイルスによる「警戒宣言」を発令。 2カ月間をほとんど家で過ごしました。 その間、国立公園の展望台も閉鎖していました。


5月25日にフェーズ2に移行して、初めて花を見に行くことができました。


長い巣ごもりの間に「今どこへでも行けるとしたら、どこに行きたい?」と自分に問いかけてみると、私の場合はテイデ国立公園でした。

やったー、やっとご対面!ナゾに高い私のテンションに主人は引き気味(苦笑)

自宅から、遠くにテイデ山が見えます。 
家に籠もりながら「あそこで、人知れずに花たちが咲いている」と思うと、そわそわして、今年はどんな様子?と、愛しい花たちのことを妄想していました。 

待って、待って、待ってーー、70日後にようやく、国立公園に行くことができました。

あらためて、テイデは素晴らしいです!!
テイデはすごい!!!
山も、雄大な火山地形も、まさかという地形がどんと構えています。
島の真ん中にあんな景色があるなんて。
高山植物も、今年も輝いていました。

普段は、観光ガイドとして、毎週国立公園に行きます。
今回のように2か月も行かなというのはまずないことで、初心にもどって国立公園を楽しめました。

私たちが自宅で籠っている間も、自然はいつもと同じ時を過ごしていました。
今年も、きれいに咲いてくれてありがとう!
自然に改めて敬意を感じました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
あなたは「今どこにでも行けるとしたら、どこに行きたいですか?」

来年は、皆さんと一緒に見たいなぁ。






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